ー真実をー【贈る言葉/望月敬明先生の巻10】

 今秋もまた、福井大学グリーンエコー合唱団の定期演奏会を迎える頃となりました。
 ひとこと何かとのお話で思い出したのが、ロダンの言葉です。それは、「一人の人間にとって深い真実であるものは、万人にとっても真実だから」という一句です。確かに、ロダンはその彫刻によりその深い真実を表出し、万人は、その真実を万人のもの、我々のもの、私のものとして受けとめているという事実は、つまりその高い評価は論をまたないところでしょう。
 そしてそこから私はこう思うのです。人はその個人なりに、又、あなた方グリーンエコーという合唱団に即していえば、グリーンエコーはグリーンエコーなりに、真摯に、深く、誠実に、つみあげてきた音楽つまり、そのコーラスの真実は、必ずや、聞く人の心に届くほどのものとなろうことを思うのです。今日お出ましの皆様の心を肥えてはなさないコーラスを期待すること切であります。

1981年12月12日
顧問 福井大学教授 望月敬明

 

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