ーいわずとしれることー【贈る言葉/望月敬明先生の巻2】

 様々な演奏会のプログラムには素晴らしい贈る言葉が記載されています。このブログでは毎週一件づつ紹介していきます。50年の年月を経ているものもありますが、音楽に寄せる気持ちは今も昔も変わりませんね!(皆さんがお持ちのプログラムの心に残る言葉 ご一報下さい!!)

ーいわずとしれることー
 「いわずとしれた」という時には、いわなくても分かっている 、つまりは、分かりきっていて話す必要がない。ということになるが「いわずばしれず」となった場合は、いわなければ分からない、つまりは、話せば分る、話す必要がある、ということになる。
 しかし更に、「いわずとしれる」といった場合はいわなくても知ることができる、つまり言葉、説明がなくても感じとることができる、ということである。この、言葉を必要としない感得、会得ということは、音楽という芸術のもつ大きな特性であり、この「いわずとしれる」ことへの努力が音楽への道であり、それを広め深めることが、より高い芸術を生むのであって その時、人は、その人を芸術家といい、達人と呼ぶ。
 皆さんのたゆまない努力に期待いたします。

1966年1月22日
顧問 望月敬明

 

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